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Polka Dots And Moonbeams

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ダンスパーティーが庭でひらかれていたんだ。 誰かがドシンとぶつかって、「あら、ごめんなさい」って言う声が聞こえた。 目に飛び込んで来たものは水玉模様と月の光。 鼻がツンと上をむいたその娘に僕の目は眩んでしまって、もうたちまち夢中さ。 音楽が始まって、僕はためらっていた。 でも、はずむ息を抑えて、思い切って言ったんだ。「一曲踊ってくださいませんか?」って。 そしたらおどろいたことに、その娘は僕の腕の中に入ってきて、 その時、水玉模様と月の光とツンと上をむいた鼻が、 僕のおどおどした腕の中でパチパチッとスパークしたんだ。 僕達が踊りながら漂っていると、他の連中は、「おいおい、どうなるんだ」って目で僕らを見ていた。 うん、たしかに彼等の目はそう言っていた。でも、僕にはもう答えがわかっていたんだ。 そして多分、答え以上のものが。 つまり、今、僕はライラックの花と笑いに満ちた家にいて、 「Ever After」っていう言葉の意味を知っているってことさ。 そして、これから「ツンと上を向いた鼻」にキスするたびに、 あの「水玉模様と月の光」のことを、きっといつも思い出すんだろうなぁ。 Jazzのスタンダード「Polka Dots And Moonbeams」。 Bill Evansがプレイしたこの曲は、ひときわメロディが美しい。 そう言えば、自分がJazzを聞くようになったのはいつからだろうか。特に衝撃的な出会いがあったとかいう記憶は無いんだが、オーディオにこりり始めると同時になんか気がついたらJazzを聞くようになっていた。父親がよく聞いていたからCDが割とあったっていうのもあるのかもしれない。 Jazzにはスタンダードと呼ばれる曲がある。 誰でも知っている、まさに「スタンダード」な曲だが、中でもJazzのスタンダードの場合「誰もが演奏する」というのがポイントだと思う。これは、スタンダードと呼ばれる曲の多くが、元々はJazzの曲ではなく、1900年代前半のブロードウェイのミュージカルやハリウッドの映画音楽である場合が多く、昨今のように「誰かの持ち歌」的な要素があまり無いからだろうか。Popsとかではあまりないけど、これが面白い。 ①ものすごい数の「名演」がある Jazzは即興演奏が売り。同じ演奏者でも、回毎に全く違う...